お味噌だより 春日深夜 2

お味噌だより

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春日深夜 2

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この前の「1」の続きになります。





「抜けてきたんやぁ。うるさァてかなわん、避難させてもらうで。」
リサは言いながら後ろ手に襖を閉めた。
その態度、口ぶりからは特別な意図は感じられないが
閉じられた襖は「当分帰る気はない」という意思の表れのようでもある。
僅かに眉を寄せる楼十郎にかまわず
リサは勝手に部屋の隅から座布団をひっぱってきて座った。
楼十郎の姿がそうであるのと同じく彼女も宿貸し出しの浴衣を着ている。
そういえば久しく死覇装以外の姿を見ていなかった、といささか新鮮な面持ちで眺めた。
黒地に桜の花を散らした柄はリサによく似合う。
もっとも彼女自身は長い丈の着物がわずらわしいらしく、
うっとおしそうに裾をはねのけていたが。

「避難?酒の席は嫌いじゃないと思ってたよ」

「避難しにきた」と言われた手前、ある程度事情を聞く必要がある。
言いながら楼十郎は再び書類に目を落とす。目を合わせたら相手のペースに落ちる気がした。
リサは物怖じしない女である。誰に対しても威風堂々とし、隊長相手でもそれは同じである。
そんなリサがどういう訳で自分の所に逃げてきたのか心の底では少し興味もあった。
普通に騒ぐ分にはええわぁ、と例の名古屋訛りでリサが言うには。

「野球拳やってたんが途中から筋肉比べあいになったんや。
 今は負けてへん奴まで脱いどる。やめろ言うても聞かへん。」

一歩遅かったら自分も筋肉合戦に巻き込まれただろう。
自分の想像に戦慄しながら楼十郎はなおも訪ねる。

「山本総隊長は何も言わないのかい」
「率先してやってるの山爺やもん」
「・・・・・・・」

一瞬絶句したが、それは容易に想像できた。
「それしきを指してお主ら筋肉と呼ぶか」と若者衆を一喝し勢いよく浴衣を脱ぎ捨て、
年に似合わぬ肉体美を披露し筋肉とはなんぞやと説きはじめる山本元柳斎重國の褌姿を。
それを受けて「達者ですな元柳斎殿。私も負けてはいませんぞ。」
ともろ肌を脱ぐ朽木老まで浮かんでくるのは何なのか。
暫く隊長をやってると知らなくていい事まで詳しくなって切ない。
「ほれほれ、お前らも見せんか」浦原や藍染に迫るところまで想像して慌てて止めた。
白やひよ里は酔いつぶれて寝てしまい、
夜一といえば積極的に男達と肉体美を競いあっているらしい。
話相手もおらず、かといって筋肉合戦に参加する訳にもいかず、
そんなわけで一人抜け出し楼十郎の元に逃げてきたとリサは言う。

事情は飲み込めたが、何故自分の所に来るのか不可解な楼十郎である。
避難するなら自室でも良いのではないか。
そう聞けば「一人でいるの退屈やぁ。やる事ない。」と口を尖らせる。
書類を注視したままの楼十郎の眉間に更に皺が刻まれたが、リサの位置からそれは見えない。

「ここにいてもやる事ないと思うよ」
「それなりにあるわぁ、これもらうで」

楼十郎の返事も待たず、座布団から身を乗り出し机上の茶菓子をつまむ。
そして返事も待たずに口に放り込む。相変わらず人の話を聞かない女だ。
欲求に忠実な女でもある。食いたいと思えば食い、寝たければ寝る。
その傍若無人さにいつもながら呆れるが、
同時に羨望のようなものも抱いている事を楼十郎は否定できない。
誰にも左右されない彼女の気ままさ傲慢さを心のどこかで美しいと思っていた。
どんなに無理難題ふっかけられようが、迷惑を被ろうが、不思議と彼女を嫌う事ができないでいる。

実際菓子を勝手に取られた事よりも
彼女が今真正面に座っている事の方が楼十郎には重大であった。
視界の端に浴衣の柄と、垂れた黒髪がちらつく。
なんでそんなに覗き込んでくるんだ。そんなに見ても相手にしないぞ。
さっさと諦めて出ていってくれ。

楼十郎の思いをよそに、リサは暫く仕事の様子を静観していた。
間近で観察されて居心地が悪そうな相手の事など全く意に介さず、
面白くもないだろうに筆のはしる様子を見ている。
気まずい沈黙(楼十郎にとっては)が続いた末、リサが口火を切った。

「なぁ、頼みたいねんけど」
「・・・・・何?」

努めて乾燥した声を返す。よからぬ予感がしていた。
菓子くらいの要求なら問題ないが、あまり無理難題ふっかけられては困る。
しかしまぁ良い。それなら追い返すまでだ、と決めた矢先。

「あたしあんたとチューしたい」

筆先が歪んだ。字が崩れた。心臓が握られたかのように暴れだした。
楼十郎が何か言うよりも早く、伸びてきた白魚の手が顔を挟み込んでくる。
振り払ってやる気だった。「からかわないでくれ」と実際喉元まで出かかった。
しかし困った事だ。全く嫌ではないのである。
頬に触れてくる掌の冷たさも重ねられる唇の柔らかさも心地良すぎて腹立だしい位だ。
引き剥がす気で掴んだ腕を握ったまま、楼十郎は甘んじてそれを受けた。
閉じた唇を割って小さな舌を差し入れられた時ですらそうだった。
やたら甘く感じるのは先程この女が口にした最中の白餡か。
あぁ浅ましい事にこの甘ったるさも全く嫌ではないのだ。

自分の中に断る理由が何一見当たらない事に楼十郎は途方に暮れた。
あんなに拒もうと必死だったのに今は
お互いの間にある机さえ邪魔に思えるのだから欲望というやつは業が深い。

こうなってしまうから近づけたくなかったのだ。
いつもこの女が自分の詰まらない建て前や理性を消し飛ばしてしまう。
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三山

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